マヤちゃんのあそびゴコロ

「おい!来年地球終わるって!やべーよ逃げなきゃ!」



「そんなんもうみんな知ってるし……慌てたり慌てなかったりするのもみんなもう終わった頃だよ ブームに乗れなくて残念だな」



「えー?だって今日公園で小学生が話してたぜ?」



「小学生に教えてもらってんじゃねーよ まぁ知らなきゃ恥をかくニュースでもないんだけどな」



「あ!『ロケットは俺がなんとかするからまかせろ!』って言っちゃったんだったどうしよう!!」



「お前公園で小学生相手に何してんだよ!あーあ責任持ってロケット作ってあげないと挙句には漂流教室沙汰になるぜ」



「おいマジかよ!?食料はなんとか用意してやれるから許してくれないかな……?」



「いや子供の純情を裏切った罪は重いよ〜?『こうなったらあいつをいけにえにして……』とか平気で考えるのが小学生だ」



「やべええええええ!!!……いざとなったらあいつらを皆殺しにしないと……」



「うわ〜このお兄ちゃん厄介だわ〜 公園でお山の大将やってるだけあるわ〜」



「おい何楽しそうな話してんだよ」



「また厄介そうなのが来た!」



「お、いいところに!今から小学生を皆殺しに行くんだけどさ!お前なら理由を聞かずについてきてくれるよな!?」



「もう最終手段に出る気だよ!ちょっとこいつどうにかしてくれ!」



「よっしゃわかった!大腿骨をバウムクーヘンにしてやる」



「やめて!……いや、ちょっとなってみたいような……」



「いったん切断して、病院に『これが足の方です』ってバウムクーヘン渡せばいけるかな?」



「メープルのやつがいいな俺」



「やっぱり両者共に知識ゼロだったよ!やめろやめろ!それに俺は黒糖がいい」





「……で、なんで幼女バラバラ殺人犯になろうとしてたの?」



「バラバラ要素を入れたのはお前らだろ!」



「いやなんか、公園の子供たちが上手くいいなりにならないから殺すんだって」



「……予想以上に笑えないな こういう場合って先に警察と病院どっちに連れてけばいいんだ?」



「へーい!語弊へーい! 違うって!漂流教室のトラウマを思い出して慌ててただけだって!」

「ほ、ほら、2012年に地球が終わるって話あるんでしょ?」



「一昨年くらいから話題になってたやつ」



「……あ〜 あねね あれ はいはい……」



「……あ!お前も知らなかっただろ!」



「お、俺はずっと前から知ってたよ!マヤ様に教えてもらったもん!」



「いやそういうのじゃないです」



「マヤ様っていうのがいるの?」



「うん ちょっと昔の知り合いでね」



「いやそういうのじゃないですから その知り合い程度じゃ圧倒的に年季不足ですから」



「マヤ様って昔の人なの?」



「人でもねーしマヤってのは!文明の名前だし!」



「いたんだって中学の同級生にマヤってやつが!」



「ああ!そいつがオカルト好きで、マヤ文明についてその頃からなんか言ってたんだな!」



「お、おう 急に察しがいいなお前」



「『ノストラダムス……あいつはダメね』とか言ってた」



「うわうぜっ」



「そんなことどうでもいいんだよ!なんでお前に女の友達がいるんだよ!」



「いや論点はそこでもねえだろ つーかその話嘘だろ」



「今はそれどころじゃないだろ!地球が終わったらどうすればいいんだよ!!」



「あ!にげた!」



「そういえばロケットどうしよう……」







                                           ――続く







「え!?続くの!?」